マークレビンソン初のアナログレコードプレーヤー「No515」発表。3Dプリンター成形のトーンアームを採用したベルトドライブ機

フォノイコ搭載のプリアンプNo526 / No523とマッチ

 ハーマンインターナショナルから、米国マークレビンソン(Mark Levinson)のアナログレコードプレーヤー「No515」が今秋に発売される。カートリッジレス仕様のみで、価格は¥1,000,000(税別)。

 No515は、マークレビンソン創立45周年を記念して開発された、同ブランド初となるアナログレコードプレーヤーだ。CES 2017やOTOTEN2017で出展されており、大きな注目を集めていた。

世界的なアナログレコード需要の増加を受け、ついにマークレビンソンからもアナログレコードプレーヤーが登場する。本機は、ACシンクロナスモーターを備え、アルミ材を削り出した質量9kgのプラッターをベルトドライブ方式で駆動する。回転数は毎分33 1/3、45回転に対応。

 プーリーとプラッターは、スムーズかつ静粛な回転を行なうため3本のベルトで接続されている。モーター部ならびに電源部は機械的振動や電気的ノイズの排除を狙い、シャシーと分離した別筐体に格納した。

 本機はピュアな信号伝送のために、ヘッドシェルとアームシャフトを一体構造とした新開発のトーンアームを搭載。さらに、アーム内に4本のリード線をそれぞれ独立して貫通させる「Discrete Internal Lead Wire」構造を採用している。これら従来の金属加工では成し得なかったのだが、3Dプリンターを用いて樹脂成形することで実現した。

 このトーンアームを、アルミ材削り出しの高剛性アームベースに固定。微細な調整が可能なステンレス製バランスウェイトの採用により、幅広い重さのカートリッジに対応するとのことだ。

 シャシーは、厚さ12.5mmのアルミプレートを、厚さ12.5mmのMDF材で挟み込む構造で、制振性と強度を両立した。また、インシュレーター内部には振動を減衰するポリマー材が用いられている。

 マークレビンソンでは、本機と組合せる機器として、ディスクリート構成のA級動作フォノイコライザーアンプ「ピュア フォノ」を搭載する、プリアンプ「No526」ならびに「No523」を推奨している。